週刊少年サンデーで2019年8月から連載が始まったノケモノたちの夜をご存知でしょうか?
新連載なのに表紙の下にさりげなく告知されたこの作品。
しかし、読んでみるとそれはもう凄まじい作品でした。
11/18にようやく第1巻が発売となったノケモノたちの夜。
今回はサンデー本誌とコミックの修正点についてまとめてみました。
ノケモノたちの夜
2019年8月から連載が始まったノケモノたちの夜。
作者の星野真氏は新人作家。
もともと同人誌だった作品を練り直してサンデー本誌で連載となったようです。
世界観と構成力
ノケモノたちの夜は、とある悪魔と少女のストーリー。
ここで多くは語りません。
なぜなら読んで欲しいから。
絵柄的に好き嫌いはあるかもしれませんが、とても見やすい絵だと思います。
そして、この作品の凄いところは世界観と構成力。
19世紀のロンドンでちょうどいい時代設定。
知った名前も出てきます(シェイクスピアとかホームズとか)。
そして、何より話の構成力が凄まじく、ストーリーが恐ろしいほどのテンポで進む。
それでいて読み応えは充分。
物足りなさは一切なし。
恐らく他のマンガの4倍ほどの進行速度。
無駄な引き伸ばしが一切なく、とても爽快で気持ちがいいです。
扱うテーマは重いのに不快感は全くなく、むしろ感動的な場面の方が多いですしね。
秀逸なストーリー
特にガイ・フォークス・ナイトのことを扱った第11夜(1話が1夜)の『fireworks』は秀逸でした。
実際にイギリスにある祭りを扱い、たった1話で祭りの説明も行いストーリーに組み込むという手腕。
2〜3話かかってもおかしくない内容。
それをたった1話で完結させる能力。
この作者の構成力は本当に凄まじいと思います。
この話を読んだ時は本当に驚きました。
131ページの修正
作者は単行本化にあたって131ページも修正を行ったそうです。
これを読むと、比較してみたくなりますよね。
比較
単行本第1巻を購入したので、悪魔バージョンと人間バージョンの2つを比べてみました。
それがこちら。
サンデー本誌で読んでた時も、単行本で読んだ時も全く気にならなかったけど、比べると全然違うのが分かりますね。
悪魔バージョンのマルバスはゴツいし、人バージョンは顔が長い。
短期間でも絵柄が変わっていく週刊連載の凄まじさが垣間見えます。
それにしても、131ページを修正するなんて相当几帳面なように感じます。
こういう作者はストーリーが破綻しないし、伏線もしっかり回収してくれそうです。
まとめ
残念ながら第1巻の発売現在(2019年11月時点)、単行本の販売数的に芳しくないようです。
しかし、とんでもなく将来性を感じる作品です。
漫画の内容はもちろんのこと、作者の力量まで凄いと思ったのは初めてのこと。
それほどまでに驚異的な構成力を誇る作者だと思います。
所々でマルバスのデリカシーの無さとかクスッときます。
さりげないもユーモアも非常に上手い。
個人的には、悪魔マルバスの凄さを他者の驚きで表現したところをもっと見てみたいですけどね。
久しぶりに凄いマンガに出会いました。
このまま連載が続いてくれれば、このマンガがすごい!とかに選ばれるんじゃないかと勝手に思ってます。
これで新人作家というのですから驚きです。
1回読むと世界観に引き込まれます。
ぜひ読んでみてください。
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