旅行記

【西表島生き物撮影記2】深夜の干潟で夜行性のカニ撮影

投稿日:2020/12/02 更新日:

クマドリオウギガニ

数えたら今回で9回目の西表島。

過去の西表島滞在日数は30日を余裕で超えています。

しかし、今までは星空を撮影するくらいで、夜に行動することはありませんでした。

理由は怖いから。

怖いと言ってもオバケ的なものではありません。

私はオバケとかそういった類は一切信じないので。

じゃあ何が怖いのかというと、西表島の夜は恐ろしいほど真っ暗になります。

月のない夜は完全な闇となり、聞いたこともない生き物の不気味な鳴き声が響き、道路や茂みにはハブも出現。

さらに私は一人で撮影してますので、どこに何があるか分からない真っ暗な西表島はとても危険。

しかし今回の旅は夜の生き物撮影がメインです。

怖いなんて言ってられない。

勇気を振り絞って撮影に行きました。

夜の撮影スケジュール

西表島で干潟観察のメッカといえば船浦港の干潟でしょう。

ここで夜行性のカニを撮影するのがこの日の目的です。

スケジュールはこんな感じ。

3:00 ホテル出発
4:00 船浦港の干潟に到着

   〜撮影〜

7:30 撮影終了
8:30 ホテルの朝食

宿泊しているラ・ティーダから船浦港までは車で約1時間。

干潮は7:30頃なので、到着予定の4:00には水位も下がり始めているはず。

ホテルの朝食を1番遅い8:30に予約したので、7:30まで撮影予定。

イリオモテヤマネコ?

眠い目をこすりながら深夜3:00に出発。

途中で中型の動物が動いているのを発見。

夜の道で中型の動物と言ったらイリオモテヤマネコしかいない!

ついに!ついにイリオモテヤマネコに遭遇か!?

と喜びつつも、逃げないで〜と焦りながら急いで撮影!

しかし!!

リュウキュウイノシシでした(笑)。

残念〜。

リュウキュウイノシシそれでも、リュウキュウイノシシも初めて見たので感動。
ハブついでにハブも発見。

夜の撮影のレンズは?

リュウキュウイノシシやハブを撮影したレンズはAF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR

シャッタースピードが遅いのでブレブレですね。

日中では大活躍のレンズですが、正直夜の撮影では暗くて使えない。

重いので動きも鈍くなるし、最短撮影距離も2.2mですからとっさの撮影も苦手。

ですから、レンズをAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VRに交換。

夜の生き物撮影でこれ以上のレンズはないでしょう。

船浦港の干潟

途中で笑えるくらいの豪雨。

ワイパーを使っても前が見えないほど。
あまりにも凄い雨だったので撮影は無理かと思いましたが、船浦港の近くまで来るとピタッと雨はやみました。

西表島の天気はとても変わりやすい。

4時過ぎ、船浦港の干潟に到着。

まだ真っ暗です。

当たり前ですが、街灯もなく、人もおらず、車すら通りません。

月も沈んだので完全な闇。

風の音が恐ろしい。

それでも命綱となる照明を付けて撮影スタート。

船浦港の干潟干潟に下りる階段。

撮影開始

正直怖い!

これは想像以上の恐怖。

もしここで照明の電池が切れたら死ぬな、と思うほど。

死ぬませんけど。

でも、潮は干潮に向かっているので、干潟の水が少なくなっていくのは安心。

これが逆だったら大変なことになります。

真っ暗で満潮に向かっていったら・・・、気付いたら戻れなくなったとか危険極まりないですからね。

クマドリオウギガニ

干潟を歩いているとさっそく大きなカニ発見!

クマドリオウギガニですね。

目の下の模様が歌舞伎の隈取に見えることで名が付いたクマドリオウギガニ。

クマドリオウギガニは夜行性なので、日中に見かけることはほとんどありません。

クマドリオウギガニ干潟に下りてすぐに発見したクマドリオウギガニ。
クマドリオウギガニ目の下が隈取になってますね。本当に歌舞伎役者みたいです。
クマドリオウギガニクマドリオウギガニの甲羅。
クマドリオウギガニ別の個体。目の輝きが凄い。
クマドリオウギガニこちらはツメが立派なクマドリオウギガニ。
クマドリオウギガニ西表島のクマドリオウギガニはかなり大きい。
クマドリオウギガニこのように干潟に佇んでいます。
クマドリオウギガニ棒術使いのクマドリオウギガニ。
クマドリオウギガニ貫禄ありますね。強うそうだ。

ミナミベニツケガニ

続いて水の中にいるミナミベニツケガニを発見。

こちらも夜行性のカニ。

日中は砂の中に潜っていて、たまにウッカリ出てきた姿を見かける程度。

それが夜だとたくさん見つけることができます。

ミナミベニツケガニこんなにハッキリと見るのは初めてかもしれないです。
ミナミベニツケガニ砂の中に隠れてしまいました。
ミナミベニツケガニまた別の個体のミナミベニツケガニ。
ミナミベニツケガニ砂に潜る直前のミナミベニツケガニ。
ミナミベニツケガニそこら中でたくさん発見しました。

干潟の魚

干潟にはまだ半分以上海水が残っていて、魚も元気に泳いでいる状況。

照明を当てると姿がハッキリと見えます。

ただ、私は魚に詳しくないので名前は分からず。

船浦港の干潟ヤガラっぽいけど尖った魚。
船浦港の干潟なんだか可愛い魚。

夜のマングローブ

普段見ないクマドリオウギガニやミナミベニツケガニを見てテンション上がってます。

恐怖心はあるものの、好奇心が勝りマングローブを観察。

船浦港の干潟暗闇のマングローブ。
船浦港の干潟真っ暗な中に鳥がいてビックリ。クロサギかな。
ヒルギハシリイワガニヤエヤマヒルギの枝をよく見てみるとヒルギハシリイワガニを発見。

ミナミコメツキガニ

いつの間にか時間は朝の6:00。

西表島の日の出は遅く、この日の日の出は7:05。

6:00でもまだ真っ暗です。

しかし夜行性のカニはいつの間にか姿を消し、日中のカニが出てきました。

野生生物の体内時計は凄いですね。

そして私が1番好きなカニミナミコメツキガニの姿を発見!

テンションはマックスです。

フタハオサガニぞろぞろと出てきたフタハオサガニ。
ミナミコメツキガニミナミコメツキガニ発見!!
ミナミコメツキガニフタハオサガニとミナミコメツキガニのユニット。
ミナミコメツキガニ朝から凄い食欲です。
ミナミコメツキガニこの丸い姿が堪らない。
ミナミコメツキガニ少し空が明るくなってきました。
ミナミコメツキガニいつの間にかたくさん出てきました。
ミナミコメツキガニひたすら食事をするミナミコメツキガニ。
ミナミコメツキガニカメラ目線のミナミコメツキガニ。

ピナイサーラの滝

カニを撮影してた船浦港の干潟から、西表島で最も有名なピナイサーラの滝が見えます。

この滝は水量の変化が激しいことでも有名です(主に私の中で)。

今回もその変化を見ることができました。

西表島に到着した昨日見たピナイサーラの滝はとても水量が少なかったんですね。

しかし深夜に降った豪雨で水量が大幅に増加。

たった1〜2時間の雨でここまで水量が変わるとは。

西表島の雨は恐ろしいです。

まあそんな豪雨の中、カニを撮るために車を走らせた私もどうかと思いますが・・・。

左が昨日のピナイサーラの滝、右が豪雨の後のピナイサーラの滝。

西表島

西表島

まとめ

ミナミコメツキガニに夢中になっていたら時間は7:30。

ホテルの朝食を8:30に予約していたので、後ろ髪惹かれながらホテルへ戻りました。

もうちょっと撮影していたかったですけどね。

西表島で本格的な夜の撮影は初めてとなった今回。

一人で暗闇の中を彷徨う恐怖はありましたけど、それ以上に生き物(カニ)の撮影を始めると恐怖を忘れるほど楽しかったです。

ハマりますね。

なお、もし夜に撮影や生き物観察をするなら、必ず日中に下見しておくことをオススメします。

そして必ず潮見表はチェックしてください。

心配なら始めは地元のガイド付きナイトツアーに申し込むといいでしょう。

ちなみに、長靴を履いて撮影していました。

長靴の安心感たるや。

わざわざマイ長靴を持っていって良かったです。

さて、次回は西表島の大原地区の散策です。

照明

夜の撮影で最も大切なのが照明。

私が夜の撮影で使用する照明は、数年前にAmazonで購入したNEEWER CN-160 LED

安いのに明るくて重宝してます。

あと一応持って行ったのが、これまたAmazonで購入したBOIFUN LED懐中電灯 4500ルーメン

ただ、この懐中電灯は明るさを最大にしていると、あっという間にバッテリー切れを起こしてします。

かなり発熱もしますし、西表島ではそれほど役に立たなかったというのが正直なところ。

NEEWER CN-160 LEDの方が撮影に適してますし、広範囲を驚くほど明るく照らしてくれます。

撮影と懐中電灯の役目を1台でこなしてくれる凄いやつです。

オススメです。

AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRこれが私の夜の生き物撮影セット。


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撮影機材

・Nikon Z6
・Nikon Z7
・NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S
・AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR
・AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR

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